Fernand Léger
The Red Bird in the Wood(森の中の赤い鳥)
アクアチント、1953年
エディション:81/125
出版社・刷師:Lacourière(パリ)
カタログ:Saphire E19
画面サイズ:45 × 63.5 cm
鉛筆による直筆サイン入り
真正証明書付き
コンディション:Very good
BFKリーヴ紙
マージンにわずかな修復跡あり
上部にごく軽微な欠損あり
グアッシュ作品を原作とする版画
本作に描かれた森は、まるで都市のようにそびえ立ち、幹は建築物のような構造を形づくっています。タイトルが示す「赤い鳥」は、この壮大な空間に物語性を与えています。
1950年代は版画芸術にとって刷新の時代であり、本作は創造性に富んだラクリエール工房で制作されました。レジェはしばしば近代世界や機械文明の画家として語られますが、同時に自然への深い愛情を抱いていました。
彼は次のように語っています。
「20秒で破壊される樫の木も、再び育つには1世紀を要する。鳥たちは常に見事な装いをしている。“進歩”という言葉は無意味だ。世界を養う牛は、いつも時速3キロで歩くのだから。」
本作には、レジェ特有の量感とモニュメンタリティが宿り、観る者を詩的な想像の世界へと誘います。自然と構造、力強さと叙情性が調和した、静かな瞑想を促す一作です。
Fernand Léger について
フェルナン・レジェ(1881–1955)は、20世紀前半を代表するフランスの近代画家です。キュビスムの影響を受けながらも独自の表現を確立し、**形態・色彩・量感の「コントラスト(対比)」**を軸とした力強い造形で知られます。
第一次世界大戦の体験を経て、機械や都市といった近代的モチーフを取り入れた「機械的様式」を展開。戦後はより鮮やかな色彩と量感ある人物像へと発展し、明快で生命力に満ちた画面を生み出しました。
絵画のみならず、壁画、舞台美術、建築との協働など幅広い分野で活動し、近代美術の発展に大きな足跡を残した作家です。
