コレクション: クロード・マルス

 女性作家のクラウド・マルスは、1942年フランス生まれ。パリのモンパルナス地区とヴォージュ広場のアトリエで絵画を学んだ後、画家としてデビューした。ギャラリー・ラ・グランド・ショミエールに見いだされ独占契約を結んだ。 1980年以降、花の画家として世界に名が知られるようになった。自然をこよなく愛するマルスは、彼女独自の色彩と技法によって石版上に美しい花を表現している。 東洋美術に深い感銘を受け数回にわたってインド、ネパールの芸術村に滞在し多大な影響を受けた。フランス帰国後のマルスは、画家として国内、または国外における数多くのイベントに参加するだけでなく、ステージデザイナーとしても活躍している。

今日におけるマルスの温かく豊かな色彩感覚はそうしたアジア滞在中に培われた。アジア滞在中に彼女が興味深く学んだ伝統美術「バテック(ろうけつ染め)の影響を受けその技術が版画制作にも生かされている。ヨガにも親しみ、その深い精神性が彼女の絵画制作にも影響を与えている。ムーブメントを一瞬の凝結されて永遠のシンボルのように仕上げる作風にはその影響が顕著である。彼女は 「アートは創造であり、ヨガは完成である。」と語っているが、彼女の創造の源インスピレーションから得た創造をヨガの深い精神性と集中により完成に導いているのだろう。