250×320×275cm、素材:水墨によるドローイング、デジタル彩色・コンポジション、カラー印刷、LED、の解説です。
四方を密林の文様で覆われた、没入型のインスタレーション空間です。天井から迫るように広がる真紅の葉群れの中を、一羽の濃紺の鳥が翼を広げて飛び抜けていきます。蝶や毛虫、小さな生きものたちが葉陰のいたるところに散りばめられ、壁面には花や蔓草が繁茂し、鑑賞者を包み込むように四方八方から迫ってきます。もとは水墨による線描で描かれた動植物のモチーフが、デジタル上で彩色・再構成され、LEDの光によって闇の中に浮かび上がることで、紙の上の静かな観照とは異なる、幻覚的なまでの生命の氾濫を体験させる空間へと変貌しています。展示の奥へ進むほど色彩は深く沈み、鑑賞者はまるで密林の奥深く、生きものの気配だけが充満する場所へと引き込まれていくような感覚を味わうことになります。
