六つの感覚の書(Llibre dels sis sentits)
エッチングおよびアクアチント, 1981年
エディション:7/50
出版元:サラ・ガスパール(Sala Gaspar, バルセロナ)
印刷工房:トラルバ、ルビ(Torralba, Rubí, バルセロナ)
カタログ:[Dupin 1169, p.158]
サイズ:
紙寸法:92.00 × 72.00 cm(36.22 × 28.35インチ)
図版寸法:72.00 × 54.50 cm(28.35 × 21.46インチ)
署名:アーティストによる鉛筆の直筆サイン
付属:真作証明書
状態:とても良好
用紙:グアロ紙(Guarro Paper)
マットボードに装丁済み
《六つの感覚の書》は、ジョアン・ミロ晩年の代表的な連作のひとつです。
この作品群において、ミロは「第六感」という概念を探求しています。
それは、日常的な知覚を超えて、想像と詩的感性の領域へと開かれた感覚です。
鮮やかな原色の平面が、力強い黒の背景の上に広がり、
そこに走る白い線が、宇宙的な文字のような記号の網目を形づくります。
それらのイメージは、時に天体図、楽譜、あるいは抽象の舞台を思わせ、
ミロの目指した「独自の視覚言語」の完成を示しています。
ここでは、ジェスチャー(動き)、色彩、記号がひとつになり、
見る者に「全感覚的な体験」をもたらします。
その創造力と詩的な緊張感において、
《六つの感覚の書》は、ミロを**20世紀最大の“視覚の詩人”**のひとりとして確立させる作品群といえるでしょう。