1960年以降フランス画家で、フランス共和国大統領が授与する最高の勲章レジオン・ドヌール勲章を受章したのは、ミッシェル・アンリ、ベルナール・ビュッフェ、ベルナール・カトラン、アンドレ・ブラジリエ、ジャン・ジャンセンの5人のみだ。
レジオン・ドヌール作家5人の絵画↓
ベルナール・カトラン ベルナール・ビュッフェ アンドレ・ブラジリエ ジャン・ジャンセン⇓
レジオン・ドヌール勲章作家ミッシェル・アンリの絵画↓
最近ワイズ・バッシュも受章したと聞いている。日本で人気の高いカシニョールもアイズピリも受章していない。フランス人画家に、レジオン・ドヌール勲章が授与されるのは、10年に一人ぐらいの割合だろう。私(ギャルリー亜出果)が世界一のコレクターで、20世紀フランスで国民的人気を誇って、南仏アンチーブと日本の軽井沢に美術館のあるレイモン・ペイネさえも、授与されたのは文化功労勲章であり、レジオン・ドヌール勲章ではない。
レジオン・ドヌール勲章について説明しておこう
レジオン・ドヌール勲章は、1802年にナポレオン・ボナパルトによって創設された勲章で現在も引き継がれている。軍事、文化、科学、産業、商業、クリエーションなどでフランスに卓越した功績を残して人に与えられる。フランス共和国大統領がワンランク下の国家功労章と共に決定授与するフランス最高の勲章だ。歴代の大統領、首相も皆レジオン・ドヌール勲章を授与される。文化功労勲章は文部大臣が決定授与する。
現在のレジオン・ドヌール勲章左、ナポレオン時代の勲章右
フランスの勲章は、外国人にも授与されていて、日本人はフランスで高く評価されているので色々な人が受賞する。フランスは外交大国なので、戦争や威嚇よりも、友情と信頼関係を醸造する外交を重んじる。勲章を外国人に沢山授与するのも外交手段と思っている節があり、フランス人より外国人の方が、選考基準がゆるいかもしれないと、私は感じる。
レジオン・ドヌール勲章博物館↓
最近の日本人では、建築家の安藤忠雄、映画監督の北野武監督などが以前に文部大臣から文化功労勲章を授与されたが、ごく最近に大統領からレジオン・ドヌール勲章を授与されている。漫画家の谷口ジローなどが、ヨーロッパで人気が高くて、文化功労勲章を受章しているが、レジオン・ドヌール勲章ではない。財界では、豊田自動車社長の豊田章夫社長の父で元社長の豊田章一郎、ソニーの盛田昭夫なども受章している。文化人では、大江健三郎、筒井康隆、小澤征爾、藤田嗣二(フランスに帰化)なども受章している。
レイジオン・ドヌール勲章受章の北野武と藤田嗣二
イギリスも叙勲制度があって、ビートルズのポール・マッカートニー、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー、初代007のショーン・コネレーなどが騎士の称号を授与され、て、名前の前にサーを付ける事になっている。
左からポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、 ショーン・コネリー
レジオン・ドヌール勲章を授与されるとメダルを貰うが、いつもメダルを持ち歩くわけにいかないので、背広の襟に赤い1~2センチ程の細長い赤色の刺繍を縫い付ける。ミッシェル・アンリはどの背広にも、襟に1~2センチの赤い刺繍をしていた。
展示会の為来日して和食を楽しむミッシェル・アンリの襟に小さく赤い刺繍が見える
ギャルリー亜出果と日本で独占契約していたミッシェル・アンリはフランスで10年に一人しでてこない巨匠画家だ。