ギャルリー亜出果
レイモン・ペイネ くちびるに微笑みを オリジナルデッサン
レイモン・ペイネ くちびるに微笑みを オリジナルデッサン
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32x25cm デッサン(インク) 作家自筆サイン
レイモン・ペイネらしい詩情とユーモアがよく出た、非常に繊細なデッサンです。細い線で軽やかに構成され、人物・空・キューピッド・音楽堂・木立・小さな椅子が、余白を生かしながらやさしく配置されています。32×25cmという寸法も、版画の大画面というより「手元で親しく味わう原画」の魅力に合うサイズ感です。
この絵の中心は、やはりペイネの代名詞である“恋人たち”の世界観です。左の女性は静かに相手を見つめ、右の男性は花を胸に挿し、手にハートを差し出しています。ふたりの間を飛ぶキューピッドが恋の気配を可視化し、背景の音楽堂が舞台装置のようにロマンティックな空気を支えています。ペイネは1942年に「恋人たち(Les Amoureux)」のモティーフを生み出したことで知られ、その詩的な恋愛表現を多くの媒体で展開しました。この作品も、その代表的な主題にきわめて近い内容です
とくに面白いのは、右の男性像です。山高帽に小鳥、胸の花、そして手の上のハートという組み合わせは、ペイネ作品に特有の「やさしさ」「献身」「少し芝居がかった愛情表現」を象徴しています。手にハートを載せるしぐさは、フランス語の慣用的な愛情表現を視覚化したようにも見え、単なる恋愛画というより、“愛を差し出す人”の寓意として読むことができます。甘さはあるのに嫌味がなく、どこかユーモラスなのがペイネらしさです。
画面構成にもペイネらしい特徴があります。線は非常に軽く、面で塗り込まず、必要最小限の描写だけで空気感を作っています。背景の雲や太陽、まばらな椅子、遠景の樹木は、現実の公園というより“恋のための舞台”として置かれています。アンティーブのペイネ美術館でも、ペイネの世界はリトグラフ、エッチング、グワッシュ、インク画などによって「詩的宇宙」として紹介されており、本作の軽妙なインク線はまさにその文脈で理解しやすいです。
画面下部にはフランス語の手書き文が見え、全体として“微笑み、胸の花、手の上の心”といった恋愛のしるしを詩のように言葉にしているようです。つまりこの作品は、単なる人物スケッチではなく、絵と言葉が一体になった“恋愛詩の挿絵”として味わうのが適しています。ペイネは新聞・挿絵・ポスター・版画など多方面で活動した作家なので、このように文学的なキャプションと絵が響き合う形式はとても自然です。
もしこの作品をコレクション目線で見るなら、魅力は「完成作としての洗練」よりも、「作家の手の動きがそのまま残っている親密さ」にあります。線が少し揺れ、余白が広く、色彩を排したことで、かえってペイネの“愛の詩人”としての本質が前に出ています。量産された版画やグッズとは違い、原画系のデッサンには、こうした生の呼吸感があります。ただし、真正性や市場評価は画像だけでは断定できないため、サイン、年記、来歴、裏面の記載、額装を外した紙質確認などを合わせて見るのが大切です。
要するにこの作品は、レイモン・ペイネの核心である「恋人たちの詩情」を、非常に軽やかな線で表した佳品です。華やかな彩色作品よりも静かですが、そのぶん、彼の本質である優しさ・機知・反戦後フランス的な幸福感が、むしろストレートに伝わってきます。背景に音楽堂が置かれている点も、ペイネの“恋人たち”誕生の物語を連想させ、ファンにとってはとても魅力的なポイントです。
下部のフランス語キャプションは、
Le sourire aux lèvres, la fleur à la boutonnière et le coeur sur la main
Moi à votre place je n'hésiterais pas..
唇には微笑み、ボタンホールには花、手のひらには心(愛)を、私が貴方の立場ならためらいませんけど・・・・ となります。少し分かりにくいので分かり易く翻訳すると
つまり、笑顔で、胸に花を付けて、手のひらに心をのせて、プロポーズして今よ!私が貴女なら、ためらわずに愛を受け入れます。
フランスのアンチーブ市立ペイネ美術館の中でレイモン・ペイネのオリジナルリトグラフ版画春夏秋冬を指さすレイモン・ペイネの娘のアニー・ペイネ↓

【作品解説】
女性が、森に小鳥の市場をオープンし、男性が小鳥の市場を訪れた。赤、黄色、ブルー、白と様々の色彩の小鳥が売られている。展示カウンターが狭いので、森の女性は胸から飛び出しているとても魅力的な止まり木にも小鳥を乗せて見せている。女性は<気にいった小鳥はいますか?フクロウも鳩もいますよ!>と売り声を掛けているが、彼はどうやら、女性の胸の止まり木に魅せられているらしく、視線はそこから動かない。男性は<その二羽の黄色い小ぶりの小鳥が欲しいのですが。止まり木も一緒に売ってくれますか?>と、聞いている。さて、女性の答えは?モスグリーンで描かれtた一対の樹木の枝葉の真ん中にぽっかり空いた空間にオレンジ色の太陽と女性のスーツの強烈な赤色が印象的だ。赤、黄色、ピンク、の小鳥や花の色が飛びかいリズミカルな楽しさを与えている。女性の後ろに広がる、明るい空の色が絵画全体に明るさを与えている。
ギャルリー亜出果 武田康弘
【ギャルリー亜出果】は1992年頃に、レイモン・ペイネの版元ミュレ氏(レイモン・ペイネと共同でレイモン・ペイネの版画を制作して、レイモン・ペイネが自筆のサインを入れた)の甥でその版画のフランスの発売元(エディション・デ・セルクル)の代表のアレクサンドル・トカール氏から5000部購入した。
軽井沢ペイネ美術館パンフレット↓

ギャルリー亜出果は1995年~2015年の20年間軽井沢プリンスホテルニギャラリーヴァンドフランスを経営していた為、同じ軽井沢のペイネ美術館とも親交があり、軽井沢ペイネ美術館と南フランスのアンチーブ市のレイモン・ペイネとユーモラスナ画家美術館との交流の為、軽井沢ペイネ美術館より派遣されアンチーブ市ペイネ美術館やレイモン・ペイネの娘アニーペイネとも交流続けている。
軽井沢ペイネ美術館の前にあるレイモン・ペイネ作恋人達の像↓32
レイモン・ペイネの絵画世界は、恋人達の愛を中心に小動物は植物が楽しく共生する楽園を描いたいる。今の、環境破壊、戦争続く21世紀にあってレイモン・ペイネの愛と平和の絵画は現代へのメッセージと思われる。レイモン・ペイネの平和と愛と優しい自然に取り囲まれた世界に触れて、心に平和と愛と地球の仲間である自然、動物、植物を大切に思う心を育んで頂きたい。
【レイモン・ペイネ美術館リンク】
作東美術館(ペイネの美術館+バレンタインパーク+バレンタインホテル)
