ギャルリー亜出果
アンドレ・ブラジリエ 『オーケストラ・ピット』(La Fosse d'orchestre) 油彩、38 × 61 cm(15 × 24 in.)2023年
アンドレ・ブラジリエ 『オーケストラ・ピット』(La Fosse d'orchestre) 油彩、38 × 61 cm(15 × 24 in.)2023年
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アンドレ・ブラジリエ(1929年 - )による2023年の油彩作品《オーケストラ・ピット》。94歳にして新境地とも言える"音楽"というテーマに真正面から取り組んだ、近年の傑作の一つです。
俯瞰の視点から捉えられたオーケストラ・ピットには、燕尾服姿の演奏家たちがひしめき合い、黒と白のコントラストの中に、オレンジ色の光がアクセントのように差し込んでいます。楽器や譜面台の輪郭を大胆に省略し、色面と筆致だけで群像の密度と熱気を表現する手法は、長年描き続けてきた「群れ」というモチーフ——馬の群れや騎手たちの隊列——との共通性を感じさせます。
音楽家という作家自身も愛してやまない世界を、斜め上からのダイナミックな構図で切り取ったこの作品は、生涯にわたり"人間の営みの美しさ"を追求し続けたブラジリエの集大成的な一枚といえるでしょう。
