ギャルリー亜出果
フランシス・ベーコン ジョン・エドワーズの肖像のための三習作
フランシス・ベーコン ジョン・エドワーズの肖像のための三習作
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技法
厚紙にカラー・フォトリトグラフ(3点組)
制作年
1980年
サイン
各作品裏面に、作家直筆フェルトペンによるサイン、タイトル、制作年、およびパネル番号の記載があります。
シートサイズ
29.7 × 26.7 cm(各作品)
イメージサイズ
29.7 × 26.7 cm(各作品)
額装サイズ
130.0 × 67.5 cm
コンディション
オリジナルの状態を良好に保っています
本作品はフランスの提携画廊が保管している一点です。現地(フランス)の基準では状態は良好とのことですが、フランスと日本では経年品に対する状態評価の基準が異なる場合がございます。ヴィンテージ品としての経年による使用感(シミ・変色・折れ・しわ・焼け等)を含めてご了承いただいた上、ご購入をご検討ください。なお、弊社にて現物の確認は行っておりません。**より詳細な状態写真のご用意も可能ですので、ご購入前に是非お問い合わせください。**作品は現在フランスに保管されており、ご注文後の納品まで2週間以上のお日にちをいただいております。作品の性質上、ご購入後の返品はお受けできません。
作品について
**《Three Studies for a Portrait of John Edwards》**は、フランシス・ベーコンとジョン・エドワーズとの特別な友情から生まれた、極めて希少な三連作です。
ジョン・エドワーズは、1980年代以降のベーコンにとって最も信頼できる友人であり、晩年を支えた重要な存在でした。画家の恋人ジョージ・ダイアーの死後、エドワーズは精神的な支えとなり、多くの肖像画のモデルを務めています。ベーコンは亡くなる際、その遺産やロンドンのアトリエの管理をエドワーズに託したことからも、二人の深い信頼関係がうかがえます。
本作は、一般市場向けに制作された版画ではなく、ベーコンがエドワーズ本人のために制作し贈呈した特別な作品です。現存が確認されているのはわずか3組のみで、市販用エディションは存在しません。この点において、本作は通常の版画作品とは性格を異にし、アーティストとモデルとの個人的な関係を物語る歴史的資料としても極めて重要な価値を有しています。
三連画という形式は、ベーコンが最も好んだ表現方法です。3枚の画面はそれぞれ独立しながらも、一人の人物の存在を時間や心理の変化とともに描き出しています。視線や表情、わずかな色彩の変化によって、静止した肖像画でありながら強い動きと緊張感が生まれ、鑑賞者に深い精神性を感じさせます。
本作では、ベーコン特有の変形された人物像が用いられています。しかし、その歪みは人物を誇張するためではなく、写真では表現できない生命感や感情、そして人間存在の本質を描き出すための造形です。簡潔な背景と大胆な色面構成によって人物の存在感は一層際立ち、静けさの中に張りつめた緊張感が漂います。
来歴も極めて重要です。本作品はジョン・エドワーズ自身が所有していた作品であり、その後遺族へ継承され、さらにロンドンの個人コレクションを経てクリスティーズ・ロンドンに出品されたという、申し分のないプロヴェナンスを備えています。作品の真正性と歴史的価値を裏付ける重要な要素であり、世界中のコレクターにとって大きな魅力となっています。
フランシス・ベーコンの作品は現在、世界の主要美術館に収蔵されるとともに、国際オークション市場でも20世紀美術を代表する存在として高く評価されています。その中でも、本作のように作家本人からジョン・エドワーズへ贈られ、市場流通を前提として制作されなかった作品は極めて稀であり、美術史的価値と希少性を兼ね備えた特別なコレクターズ・ピースといえるでしょう。
《Three Studies for a Portrait of John Edwards》は、単なる肖像作品ではなく、フランシス・ベーコンの晩年を支えた友情の証であり、人間存在への深い洞察と芸術的探求が結実した記念碑的作品です。ベーコン作品の中でも市場に出会う機会は極めて限られており、世界的に見ても最高水準の希少性を誇る作品として、長期的なコレクションにふさわしい価値を備えています。
