ミッシェル・アンリ <透明なベール> 油彩5号F
ミッシェル・アンリ <透明なベール> 油彩5号F
2003年作品
半透明な白いベールの間から花柄の花瓶に活けられた赤いブーケが垣間見えている。花瓶の下の細長い台もベールと同じく半透明な白が塗られてているが、背景のピンクが透けて見える。ミッシェル・アンリはこの構図で2000年台前半に幾つかの絵画を描いている。大部分の絵画の場合は30号~50号と大きなキャンヴァスを使い、ブーケはアジサイだ。この絵画の場合は、何の花か判別しがたい。葉はバラの様でもあるし、アジサイの葉を少し小さめに描いたとも思える。花はオレンジ色と赤色なので、アジサイではない。100%の赤を基本に考えると、ピンクはブルーよりで、ピンクから紫を通ってブルーに至る。オレンジ系は赤の比率を少なくすると黄色に近づく。<アジサイのベール>という版画(セリグラフ)作品があるが、その版画はアジサイはピンク系で描かれていて、ベールのミステリアスな雰囲気とアジサイの幻想的な雰囲気が調和している。しかしこの5号の油彩作品は中央にオレンジ系の輝く赤を集め、ミステリアスな雰囲気より、輝くブーケが中心になり、ベールとピンク色の背景が引き立て役になっている。花瓶はミッシェル・アンリがいつも花を配する、クリスタル花瓶では無く、ブーケと同じ系統の色彩の花を描いた陶器の花瓶を使っている為、花瓶の赤い花がブーケの赤と一体となっている。花瓶の輝く白は、ベールの半透明な白とは違い光が当たっているような輝きがあり、ブーケの方に視線を誘導するのに役だっている。
ミッシェル・アンリは花をメインに描く画家でビュッフェ、ブラジリエなどと共に20世紀フランス画壇を代表する画家です。絵画から幸福感感じられるので、フランスでは幸福の画家、ポピーを多く描くのでアメリカではポピーの王様と呼ばれています。透明感のある色彩は、宝石に例えられます。赤はルビーの色、ブルーはサワイアの色、緑はエメラルドの色、深みのあるブラウンはトパーズの色言われます。ミッシェル・アンリの絵画はパリ市近代美術館、スエーデン王室、モナコ公国、サウジアラビ王室等が収蔵しています。ギャルリー亜出果は1995年以来ミッシェル・アンリの日本総代理店として日本各地の有名百貨店、画廊でミッシェル・アンリ来日展を企画し、ミッシェル・アンリの作家自筆サイン入りオリジナル版画の制作、絵画版画の販売、著作権の管理をしています。ギャルリー亜出果が販売する絵画はミッシェル・アンリから購入しました。オリジナル版画はギャルリー亜出果が版元となり制作した版画、はミッシェル・アンリから購入した版画とパリの版元から購入した版画で全て新品です。
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