アンチーブ市は南仏の地中海に面したコートダジュールにあり、ニース、カンヌと並んで重要な高級リゾート地で夏には世界中から観光客が集まる人口7万人程の市だ。アンチーブ市の港には高級ヨットが停泊していて、その港の近くにアンチーブ市が経営しているペイネ美術館(正式にはレイモン・ペイネとユーモラスな作家美術館)とピカソ美術館がある。
鉄道のアンチーブ駅から数百メートル程行った所に、港に降りていく旧市街のメインストリートが1キロメートル程続き、道の両脇にはおしゃれな店やレストランが立ち並び降りきった広場にペイネ美術館がある。
広場には、レイモン・ペイネが恋人達を描くきっかけとなった、ヴァンランス市の音楽堂を再現した音楽堂があり、美術館のすぐ前には、レイモン・ペイネの恋人達の像が置かれている。
その広場を通りぬけて50メートル程行った所に海に面したピカソ美術館がある。ペイネ美術館のある広場を左に曲がり、防波堤の下のアーチをくぐりぬけると沢山のホットが停泊した港がある。
ペイネ美術館の前の広場の周りは沢山のレストランがあり、アンチーブ観光のメインスポットになっている。アンチーブを訪れる人達は、この広場のレストランで食事をし、ペイネ美術館とピカソ美術館で、レイモン・ペイネとピカソの絵画世界を堪能して、海辺でのんびり寛ぐ。2010年頃までは、アンチーブに来るアジア人は日本人だけだったが、最近は中国人、韓国人が増えて、ペイネ美術館の来場者も彼らが日本人を上回っているようだ。レイモン・ペイネも中国や韓国での人気が高まっていて、中国製のレイモン・ペイネ人形が発売されたり、韓国で大規模なレイモン・ペイネ展が開催されている
1980年代の日本はバブル経済の坂を上っていっていて、フランス絵画版画が飛ぶように売れたが、そのブーブの一端を担ったのは、ビジョン・ヌーベルというパリの版画制作販売会社だったが、その会社を創立したビカール市はアンチーブに豪邸を構えていた。かれは、世界一の化粧品会社ロレアルの社長を勤め、巨額の退職金をつぎ込んでフランス作家のオリジナル版画を制作して日本にも支社を置いて、日本のフランス版画ブームを作りだした。つまり、アンチーブは外国の観光客が沢山訪れる観光地であると同時にフランスのお金持ちの地中海の別荘地でもある。